こんにちは。
ゴールデンウイークが過ぎ、少しずつ梅雨の入り口が近づいて来ています。
今年は大雨の被害がないといいな…と思いつつ、本日は雨模様の東京です。
新型コロナウイルスの感染予防にも取り組みながら大雨など気象情報にも気を付けていきましょう。
さてトイレの重要性コラム。
今回は災害時のトイレ事情について私たちがよく耳にすることについてQ&A式に書いてみます。
災害時のトイレ、こんな風に考えてませんか?
Q:お風呂の残り湯やペットボトルのお水をバケツに汲んでトイレを流せばいいのでは?
A:その方法でもトイレの処理は出来ます。
ただしこれが出来るのには下水処理場または下水道管が損傷していないことが最重要な条件です。
流した下水がその先でもきちんと流れていくか、という確認が取れるまではトイレに水を流しては危険です。
流れがどこかで止まってしまうと、行き場を失った汚水はあふれ出てしまいます。
道路であふれてしまうのならまだしも(充分嫌ですが…)、自宅の庭先であふれてしまったり、
自宅のトイレから逆流してしまう可能性もあります。
更に集合住宅の場合は、壁の中を伝っている下水道管が破損していると
階下の部屋の壁から汚水が染み出てしまうこともあり得るのです。
(その場合は家財保険等が使えず、原因となった人が自費で修理することになってしまうのだとか…)
なので、下水道の安全が確認できるまではこの方法はすぐには使えないのです。
また、上手にバケツで流せなければ、トイレ個室内が水浸しになってしまう可能性もあります。
トイレの水が自分に跳ね返ってしまうことも考えられます。
Q:庭や裏山に穴を掘って埋めればいいのでは?
A:自然が近い土地であればその方法もあるかもしれませんね。
ただ、災害はどの時期に見舞われるかわかりません。
特に寒さの中で屋外での排泄は困難です。雨や雪が降っている場合も同様です。
また、周りにテントなどの囲いがあればいいかもしれないですが、
誰にどう見られるかわからない場所で排泄できるでしょうか。
特に女性は体の構造上他人から見えてしまう部分が多く、性犯罪のリスクも跳ね上がってしまいます。
介護用ポータブルトイレの様にバケツに排泄をして、そのバケツを持っていって埋める方法もあるかもしれませんが、
排泄物の入ったバケツを運ぶのも臭いや衛生面の問題などがあります。
Q:コンビニやスーパーなど近隣店舗のトイレを借りれば?
A:1つめの回答と似通いますが、下水道が広域で破損してしまうと近隣のトイレはすべて同様の状態になってしまいます。
つまり、徒歩で向かえる範囲の水洗トイレは使えないということです。
もしかしたら自社で汚水の貯留槽を備えているところもあるかもしれませんが、
その場合は汲み取りが必要になるため、回収車が来られなければ使用回数に限度があります。
体調が悪くなったりして急にトイレに行きたくなったときは徒歩で外出することが難しい場合もありますね。
どうでしょうか。
案外、トイレ問題は『何とかなる!』では片づけられないことが多いのです。
『何とかなる!』が『何とかならなかった!』になる前に、日頃から想像を巡らせることも必要かもしれないですね。
その⑤に続きます。
↓お絵描き動画作りました。こちらも是非ご覧下さい!