東京は桜が満開、卒業シーズンも終わり新生活の時期を迎えようとしています。
新型コロナウイルスとの闘いも1年を越えましたが…
どんな状況であっても明日はやってきます。
新しい環境で一歩を踏み出す皆さん、頑張ってくださいね!
※もちろん引き続きの方も頑張りましょう!私も頑張ります!
さて前回は災害時に使われるトイレの種類についておさらいしました。
今回はいよいよ(ようやく?)『トイレを軽視することの怖さ』についてお話します。
使いたいトイレ、使いたくないトイレ
日頃の外出先で(個室の)トイレに行ったとき、こんな経験ありませんか。
『あれ、行列してるのにあの個室空いてる…?』
(行ってみる)→『うわ、汚れてる!使いたくない!』
そこまでの経験でなくても、トイレが汚れていると嫌な気持ちになりがちです。
逆を言えば、トイレが綺麗だと好印象にも繋がるのです。
ある商業施設ではトイレ美化に力を入れ、リピーターが増えたというデータもあると耳にしました。
そのくらいトイレというのは現代に生きる私たちの意識の中で『綺麗な場所であってほしい』という願望があるようです。
しかしながら…災害時にはトイレ事情が悪化しがちです。
水が出なくなったり、下水道管が損傷したり、様々な理由で普段のトイレが使えなくなります。
すると前回お話した災害用トイレが使用されるわけですが…使い慣れていなかったり臭いの問題だったり、トイレの環境維持が上手くできなかったりと様々な問題によってトイレは汚れていってしまいます。
ということは…冒頭の話と同じような状況になってしまうんですね。
また、お年寄りや小さい子供は屋外にある和式トイレや携帯・簡易トイレは使いづらいという問題もあります。
行きたくないトイレが招くもの
浴衣や着物、脱ぎ着しづらい洋服を着たときに『トイレに行きたくないから水分を控えた』経験のある方は少なくないと思います。
トイレが汚れて行きたくない環境になると、これと全く同じことを考えます。
前者の例では長くても半日くらい頑張って我慢すれば解放されますので大事には至ることは少ないですが、後者の場合はそうはいきません。
避難生活は1~2日で終わりません。長ければ1か月以上に及ぶ場合もあります。
水分や食事を控えつづけると、人間の体はどうなるでしょうか。
まずは体力や免疫力が落ちてしまいますね。感染症にかかりやすくなったりします。
次に脱水。近年は特に暑くなる夏が多く、熱中症の危険性も高まってしまいますね。
更にエコノミークラス症候群。血管内で血栓ができてしまう病気ですが、水分不足はこの要因のひとつです。
避難所で起こりがちな3つを挙げましたが、これはどれも命に関わる危険性がある重大な事象なのです。
避難生活を送る中で亡くなってしまうことを『災害関連死』と呼びます。
この災害が地震であった場合は『震災関連死』と呼ばれることもあるようです。
もちろん他にも原因はありますが、トイレに行かないことが死に繋がるだなんて…考えたことがありますか?
その④に続きます。
↓お絵描き動画作りました。こちらも是非ご覧下さい!